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お墓を建てるのに決まりはありません。どんな墓であっても親やご先祖様の事を思い、ご供養の気持ちで建立されればご先祖はきっとその善行を喜び生きている私達に巧徳を与えてくださいます。 古来、お墓はなくなった方が浄土の良き地へ生まれ変わることをご本尊に願いを込めて作る塔(五輪塔・宝篋印塔などの仏塔)がよく造られました。 現代は人々の間に宗教心が薄れ、価値観の多様化によりいろいろな型の墓が作られるようになってきました。つまり仏塔から記念碑へと移り変わり【お墓は人の生きた証】である、という考え方に変化しつつあります。どんなお墓を建てるかはその家の考え方や価値観を具体的な形で表現することでもありますので、よくお考えいただき慎重にお選び頂ければ、と考えています。

仏教ではいつ建てれば良いとはあまり言わないようです。【思い立ったが吉日】です。大安、先勝が良いとか、土用に基礎工事をしてはいけない、というのは中国の【易】からきたものですから、仏教とは関係がないのですが、地方によっては縁起を担ぐ地域もありますのでその場合は暦をよく調べ、建てる時期を決めると良いでしょう。 ただ、伊勢の旧神領民の地域に当たる所は亡くなられてから49日までに建墓することが一般的です。この場合は期間が限定されていますので暦よりも納期が優先されることが多いです。また、伊勢市周辺ではお亡くなりになり、初めて迎えるお盆(初盆)、または一周忌までに建墓されることが多いです。 何はともあれ、お墓は子孫がご先祖の安寧を願い、供養するところです。暦には関係なく、ご先祖は子孫に対してありがたいと思うことでしょう。どうぞ安心して建墓してください。私たちも、良き建墓の日をできる限り助言させていただきます。

一般的には住宅と同じで日当たりの良い東から南向きが良いといわれています。また浄土宗、または浄土真宗のように阿弥陀様をご本尊にしている宗旨では西方に浄土があるということで西向きが良いという場合もあります。 しかし、その墓地の事情により鬼門の方向や日当たりの悪い北向きになってしまう場合もあります。この場合は、墓は【衆の力が働いている】ということも言われ、みんなが北向きであるのに一つだけが無理に南を向けることはしなくても良いということもあります。どうしても方向が悪い場合は、【方除け灯篭】を建てることで方位の災いを防ぎ、吉方と同様の力を得るようにする場合もあります。

昔は個人、またはご夫婦単位でお墓を建てることが普通でした。栄えた世代は先代よりも大きいお墓を建てる。しかし後の世代が経済的に苦しくなると、大きいお墓を続けて建てることができなくなる。つまり墓を作れないということは、家の承継が不可能になるということです。その事を戒めてこのように言うのだと思います。(昔は石碑はとても高価なもので、何ヶ月かの給料をつぎこんでやっと小さな石碑が一本買えたそうです) ただ、現代は墓地事情により、【●●家之墓】として一本しか建てない場合が多くなりました。その点で昔と事情が異なりますので、1本の『●●家之墓』の場合世間並みであればある程度大きい墓でも大丈夫です。

跡取りがいない場合や、ご兄弟でお墓を建てられても跡取りが決まっていない場合は、建立者名は書かずに空白にしておき、決まった段階で建立者を石碑に彫ります。また、その場合に建てるお墓はご本尊をお迎えした仏塔(供養塔)を中心とした墓を建てる事をおすすめします。そして写経し、祈ることでご先祖様の力を借り、家運をよくするいう考え方があります。

分家の墓の上座に本家のご先祖を供養する塔を建て、それよりやや低めの分家の墓を建てるのであれば大丈夫です。 ただ、同一墓地に本家と分家がある場合はよく両家が話し合いをされ、大きさをお決めになることが良いお付き合いをする上で大切なことです。

お骨はできれば掘り出して新しい墓所へ改葬します。土葬などで現実的にお骨を出せない場合は木柱で供養塔を建てます。霊はこの塔から新しい墓所へ時間をかけて移動され、この木柱が朽ち果てるころに新しい墓所に移ると考えられています。(故西村峩山氏のお話による) その後は古い墓所を管理人に返却します。

一般に【お墓をまとめる】という事で頭に浮かぶのは【●●家之墓】と正面に彫ってある石碑を中心に建て、横に霊標(墓誌)を置き、戒名、俗名、命日、行年を時代順に彫るという事だと思います。 ただ先祖代々長く続いている家の場合、このやり方では今まで先代が順に建ててこられた夫婦墓や個人墓を全て破棄することになってしまいます。これらの石碑はまさにその家之歴史そのものです。その家の家系を良く調べつつ、間違いのないように整理していくことが大切です。整理の方法については、墓地の敷地の大きさにもよりますが、広い墓所であれば33回忌(または50回忌)を過ぎた墓石の台を取り、墓地の一箇所に集めます。これらの墓石の霊を供養するために宗旨に合致した供養塔を建てます。(供養塔は宗旨によって型や彫る文字が異なります。)33回忌(または50回忌)がまだ来ていない墓石はそのまま置いておきます。 そしてできれば一番左(下座)は、将来新しい墓石を建てられるように、空き地(未来地)にしたいものです。 また、分家初代であっても供養塔を作り、先祖の霊に祀ることはとても良いことです。供養塔と他の墓石の並べ方はそれぞれのお宅の事情により、異なりますので当社にご相談下さい。

できるなら一箇所にするほうがよくお参りもできますので良いと思いますが、ご親戚とのお付き合いや、宗旨、家系の関係もあり、よく調べた上で、おまつりの仕方を考えなければいけません。 五輪塔などの供養塔は姓が異なってもご本尊の巧徳の力があるので、一つにまつることができると考えられていますが、家により事情が異なりますので当社へお問合せ下さい。

石碑、石塔を新しくする場合は外柵(境界石=結界石)をきちんと巻くことをおすすめします。なぜなら外柵(結界石)は、この世と浄土の世界を分ける区切りでもあるからです。 管理人がいらっしゃる墓地では境界をよく確認して外柵の寸法を決めます。不在の墓地では隣接するお宅に必ず連絡を取り、境界を双方でしっかり確認する必要があります。 なお、墓地は所有権ではなく、永代使用権です。財産としての不動産価値はありません。お互いが謙譲の精神で気持ちよく譲り合うことが大切です。

家系が複雑な場合は詳しく先祖調べをする必要があります。まず仏壇の位牌と過去帳と墓地に刻んである文字調査を行います。さらに役所で除籍謄本を取ってください。できる限り古い世代まで謄本を取ってください。それを基に家系図を書くとご先祖の流れがはっきりわかります。その図の横に戒名を書いてください。そうすることで相異点、問題点が浮き彫りになります。これらの資料を基に正しい家系図を作り、どのような墓作りをすれば良いか考えていきます。家系図には現在生存している方の名前も記入し、よりよいお墓作りを考えていきます。そのようにすることで、家系図は過去と現在そして未来をつなぐ『家運図』になります。 この家系図作りは大変な作業ですのでお声をかけていただければ調査のお手伝いも致します。正しく調査することで時代に悩みを先送りにしないようにします。

たとえば【中村家之家】には中村家以外の人が入ることはできませんが、現代は少子化が進みその家の跡継ぎがない家は年々多くなっています。しかし、娘さんばかりであっても実家の墓を一緒にまつることは可能です。その為には家という狭い範囲のご先祖をまつる石碑ではなくご本尊がいらっしゃり、その巧徳で広い範囲のご先祖をまつることができる石塔を建てます。石塔は宗旨によって型や彫る字が異なります。墓石の建て方も家により異なりますので一度ご相談下さい。

無縁になった墓はその墓地やお寺の無縁塚などで合祀できれば一番良いのですが、今では満杯になっている所が多々あります。その為石材店が引き取り、別の場所に無縁墓を集めて供養したり、粉砕処分する場合が多くなりました。お寺様に精抜きをしていただいてから引き取り処分をします。 無縁墓を処分した場合には何らかの型の供養塔を建て、(お釈迦様や阿弥陀様を墓所に迎え)霊の供養をしたいものです。

五輪塔は死者を【成仏】させ、極楽浄土へ【往生】させる力を持つ塔です。 今から約900年前覚(かく)ばん上という高僧が(それ以前のお墓は単に【死者の埋葬地】でしたが)往生と成仏の意味を実証して、初めて亡き人の魂を救い、支社を本当に大切にするお墓=五輪塔を作りました。それはお墓の【一大革命】でした。(小畠宏允著【五輪塔ってどんな墓】より) 五輪塔には下から地・水・火・風・空の【五輪】つまり【五大】を書きます。これは仏の世界【胎蔵界】をあらわします。 また、死者が修行をして成仏する姿=【即身成仏】を表現しています。 つまり五輪塔そのため先祖供養に素晴らしい巧徳があるということで500~700年前(鎌倉~室町時代)には日本中のお墓の8割以上を占め、300年以上もの間、一大ブームを巻き起こした【お墓の代表】でした。 宝篋印塔(ほうきょういんとう)は五輪塔と同様、古代中世を通じて盛んに造立されました。原型はインドのお釈迦様の墓であるストゥーパであり、インド、中国、朝鮮半島を経由して日本に入った三国伝来の塔です。この塔の内側に宝篋印陀羅尼経(ごうきょういんだらにきょう)を納める塔ということから、そのように名づけられました。

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諦忍律師【卒当婆要意抄】より 『塔は、十方諸仏の共体なり。総ての仏の集合であり、凡ゆる仏の本なり。故に塔を造ることは仏を造ると同じ、仏の浄土を建設すると同じ、仏のために寺を建立するとも同じなり。しこしてまた而してまた、塔を造ることは仏法を流布すると同じ、塔の周りのあらゆる魔は退散し、すべての悪は消滅す。塔は巧徳の凝結であり、巧徳衆聚なり。よって、塔を一基造るは、あらゆる行法を修すると同じ巧徳あり。塔を造る者は、法界に満ちるほどの巧徳と、虚空に遍くばかりの善根と、無限の仏智を得るものなり。』

地蔵は地獄でも衆生を救うとか、六道能化(のうけ)といって六道のそれぞれに現れて衆生を救うといわれています。六地蔵は地獄(苦しみの世界から守る)、餓鬼(むさぼりの世界から守る)、畜生(あさましい心の世界から守る)、修羅(この世でもあの世でも争いから守る)、人(苦労をひきうけ、人間を守る)、天(やさしい平和の世界に)の六道を守ります。

最近は、石碑に施工した石材店のシールを貼ることが多いので、それを見るとどこで施工したかわかりますが、昔の石碑にはそれがないのでわからないことが多いです。でもご安心ください。当社では他社が製作された石碑であっても分け隔てなく、丁寧に追加彫りや修理も行います。

木材の場合は、日本で育った檜や杉などの木は概して外材よりも性質面で優れていると良く聞きますよね。しかし墓石として主に使用される御影石(花崗岩)は日本産が性質がよく、外国産は悪いとは一概に言えません。 墓石の場合のよい石の定義は厳密に言うと難しいのですが、よい石とは固くてあまり水を吸わない石のことを言う場合が多いようです。 石が固ければ潮風が吹く海岸に近い地域の墓石が塩で劣化することが少ないからです。 日本産でも産地により固い石もあれば柔らかい石もあります。外国産も同様です。弊社展示場ではそれぞれの墓石に★マークをつけています。★3つから★5つまで3段階で表示しています。お客様にもし予算があるなら、★4つ以上の石で決めてください、と説明させていただいております。 日本の石は比較的価格が高く、外国の石は比較的安いのはなぜでしょうか?それは、一ついえるのは外国には大規模な石山が多く人件費も安いこと。逆に日本の石山は小規模で人件費も高いこと。二つ目にいえるのは『墓は日本の石に入りたい』と希望しておられる方が多く、需要が多いので価格が上がるという面もあります。

石塔は、建物を建てるときのように岩盤まで届くような基礎をするわけではないので、何年かすると地盤がゆるんで傾くことがあります。特に最近まで土葬をしていたお墓では、大雨の後特に地盤が緩み、地面に穴が開くようなこともあります。ご自分の家の墓が傾きかけていると思いの方はお気軽にお電話下さい。早急に現場を見せていただき、対策を考え工事方法、見積り額をご相談の上工事をさせていただきます。 石の色が変るのはなぜでしょうか?特に水を吸いやすい石は下から石の色が黒っぽくなることがあります。しかし、これは晴れの天気が続けばまた元の色になります。ただ、もともと石に鉄分を含んでいる石があります。この石の場合は何年かすると少しずつ表面が褐色にかわってきます。 私達は経験上この石は褐色に変るだろうという予測が80%程度は出来ます。しかし同じ山でも表面で採石された石は褐色になりやすく、底の方で採石された石は色もよく、褐色になりにくいです。 なにはともあれ、まずは私たちにご相談下さい。お客様のご希望に合う石を責任を持ってご案内させていただきます。

京都市内にはたくさんの墓地がありますが、どこもいっぱいのところが多いです。しかし、私達が日ごろおつきあいしている墓の管理人さんにご相談すると、うまく希望の墓地に墓所を紹介していただける場合があります。管理人さんが誰かわからない、仲介をしてほしいなど、私達にご要望をおっしゃってください。どんな希望にも対応させていただきます。